Front End ハンドリング改善
長年走り込んだ車のハンドリングって粗悪で危険ですよね。
僕のエルカミも86年以来働き続けてる部品は見るからにボロくて、ハンドルにも遊びがありました。
まして、極端なローダウンをしていたので足回りに与える負担は大きく、さらにグリスアップも滅多にしなかったので納車した時より随分ガタがきていました。ハンドルで約40度くらい遊びがあり、ジャッキアップしてタイヤを揺すると、タイヤのグラつきなどはかなりヒドイものでした。
直線の道を走っているのに、ハンドルを左右に振りながら進んでいる状況はとても神経を使い、長距離運転などは肩が凝りました。
自分の車はドレくらいのガタがきているか
まず、自分の車のハンドリングを検証する時に、目安となる方法を述べてみようと思う。
僕の車を業者さんに依頼して見て貰った時にやっていた事がこの方法で、意外に簡単に出来る事だったんですが
まず、車のフロントをジャッキアップします。それから、フロントのタイヤをユサユサ揺さぶってみるだけ。揺さぶった時にタイヤに遊びがあるのかどうかを判断します。上下に揺さぶってみたり、左右に揺さぶってみたり・・・揺さぶった時に足回りを見て部品の接合部分に遊びがある場合は部品の交換をお勧めします。例えば・・・
左の図の様にタイヤを揺さぶってみてグラつく場合は恐らく、ボールジョイント(上下にありますが、下のボールジョイントが先に痛み出します。交換する場合は両方交換したほうがいいですけど)

右の図の様にタイヤを揺さぶってみてグラつく場合はセンターリンク(インターミディエイトロッド)や、タイロッドの接合部分・アイドラアームピットマンアーム類などが怪しいですね。
こうした作業はやはり業者の技術者にお任せする事が大事です。
もし、自分で行う場合はジャッキアップした車体を揺さぶるので注意しませう。
こうした作業を行って検査したところ
「こんなにガタが来ている車両は始めてだよ」と言われてしまったので(爆)部品を手配することにしました。
この時点で、僕は部品の名称や仕組みなどは知りませんでしたし、どれくらい高価な部品なのか、どこで手に入れるかなども知らず、全くの手探り状態だったんです。 ここから勉強開始でした。
部品の名称
さてさて、業者や友人におもいっきりビビらされたので早速調べてみることにしました。丁度イイ資料が整備書に載っていたのでコレを参考に・・・。
色づけした部分は消耗品と言った所でしょうか・・・今回僕が交換、調整した部分です。
車種や年式などによって構造が違う部分もありますが、大体は一緒。
役割は同じだと思います。
1.Stabilizar bar スタビライザーバー
別名「アンチロールバー」車体がカーブに差し掛かったときなどに車体の「ロール」を少なくする部品です。コイルスプリングの補助をします。
2.Steering gear ステアリングギア
ハンドルを左右に切った力を増幅させる(油圧)装置。この部分からピットマンアームを伝って前輪が駆動します。油圧の為、オイル漏れなどを点検する必要があります。ホースの点検などを忘れずに。車を駐車する際にハンドルを切ったまま停めて放置するとこのホースに圧力がかかったままになるのでホースの劣化が促進します。駐車時は前輪を真っ直ぐした方がいいらしいですよー 近年の車両はモーターなので関係ないみたいです。
3.Pitman arm ピットマンアーム
舵取り腕 ハンドルから伝わった力がまずここを経由します。この部分も緩んだり、グラつく事があるので点検時には見てみてください。この部品は車両によって形状が異なることが多いです。アストロなどの車高が高い車はまた形状が違います。
4.Idler arm アイドラーアーム
ピットマンアームと似ていますが、こっちはフレームなどに固定されていて、センターリンク(8番)を真っ直ぐ動かす為の部品です。よくこの部品がグラついたりすることがあるみたいです。エルカミはフレームにサービスホールがあり、ボルト・ナットで固定されていました。
5.Outer tie-rod アウタータイロッド
タイロッドは最後に直接タイヤを左右させる部品。7番と6番にあるようにインナー・スリーブ・アウターと三つに分かれて構成されています。トーイン調整などをするときにこの部分を触ります。
6.Adjuster sleeve アジャスタースリーブ
5・7とあるタイロッドを結ぶ部品。トーイン調整の時にこのスリーブを回して調整するんです。意外と簡単な構造なんですねー
7.Inner tie-rod インナータイロッド
5同様タイロッドの内側の部品です。センターリンクとつながっている部分にガタが出ます。
8.Intermediate rod インターミディエイトロッド
俗に言う「センターリンク」よく呼ばれているのはセンターリンクですね。 でも、サイトによってインターミディエイトロッドと言うこともあります。海外などで部品調達する方が検索する場合、両方の名前で検索したほうがいいかもしれません。
9.Shock absorber ショックアブソーバー
コレはモンローやエーデルブロック・ビルシュタインなどのメーカーが有名ブランドとされる部品。エルカミはショックアブソーバーはコイルスプリングの中に入っているのですが、役割はコイルが車体の衝撃を受けたときに「ボヨヨーン♪」と跳ねる衝撃をゆるめようとするものです。コイルスプリングだけだといつまでたっても車体は「ボヨヨーン♪」ですから。そういった「ボヨヨーン♪」力をゲンスイリョク?(減衰力)という力で押さえるんです。
固さや色やメーカー・ガスやエアといった選択肢が沢山ありますよね。
10.Lower control arm ロワーコントロールアーム
コレは車の構造によって異なりますが、僕のエルカミの場合、ダブルウィッシュボーンという構造になっています。この場合、ロワーアームとアッパーアームがあり、それぞれの先にボールジョイントがついていてローター等を固定しています。「マクファーソンストラット式」だとアッパーアームは存在せず、車体に直付けなんですね。友人の古いキャデラックもこの方式でした。この部分はパフォーマンスパーツなどもあり形状も違った物になる事があります。
11.Lower balljioint ロワーボールジョイント
ボールジョイントはタイヤを固定する部品です。老朽化する部分では有名ですね。ボールジョイントは各車両で固定方法が異なります。
86年式のエルカミだとアッパーはリベット四ヶ所、ロワーは圧入してありました。
部品の調達
部品の名称や役割、ドコが劣化して遊びが出ているかが分かったら、対応している部品を購入します。
僕の場合、アイドラー・タイロッド・センターリンク・ボールジョイントの遊びが大きく(ほとんどやん)部品を交換することにしました。
駆動系の部品はモーグ(MOOG)やホッチキス(Hotchkis)などがあり、予算に応じて選んでいきます。
僕はMOOGのエルカミ用のセットとセンターリンクを買いました。
特殊工具
さて、部品を交換するについて色々調べた結果、特殊工具が必要なのが分かりました。
ご自分でなさってる方々に質問したりして必要な部品を購入しておかないと作業ができませんからね。

部品を外す際に使うプーラーなどを買ったのですが、ハンマーで叩いて外すことも出来ます。でも、ハンマーで叩いて外すとネジ山が痛んで、新品を付ける時に山のピッチが合わなかったり・・・という心配があるので、素人にも安全に作業が出来て使いやすいプーラーを買ってみました。
取り付ける際に規定通りのトルクで締め付ける場合はトルクレンチを必要としますので、コレも購入。
必然的にキツクしまったナットを緩める時はトルクレンチなどの柄の長い物を使わないと、普通の長さのレンチじゃ、アホみたいに気張ったり、工具を叩いたりしなきゃいけないのでやっぱり必要です。
左からトルクレンチ・タイロッドエンドプーラー・ボールジョイントプーラーです。

作業開始
工具も部品も心の準備も整ったところで、部品の交換を開始します。
必要な物を大まかにあげると・・・
交換する部品(ブーツやピン、ナットやニップルも)、ジャッキ(出来れば二つ)、馬(二つないと意味がないッス)、特殊工具、一般工具(24mmなどの大きなスパナなども必要)、パーツクリーナー、グラインダー(鉄切りの刃)、コイルスプリングコンプレッサー、針金(バンセンなどの経が太いもの)、万力(もしくはキャリパーのピストンを押し戻す工具)、グリース(車両の足回りにつかう例のヤツ)、グリースガン、プレス機(借りても良し)、暇な時間w(丸一日以上)などなど・・・。
色々と発言すると無知なのがばれそうなので、能書きはこのくらいにして・・・。